📢 NEWS2026.04.15 / メディア「経道」に取材掲載されました

成年後見制度とは何か|任意後見と法定後見の違いと、準備のポイント

判断能力が低下した方を法律で支援する仕組み。任意後見と法定後見の違い、2026年制度改正の動向。

#成年後見#任意後見#法定後見

この記事でわかること


こんな不安はありませんか

  • 「親が認知症になったら、銀行口座や施設の契約はどうなるのか」
  • 「後見人は誰がなるのか、自分で選べるのか」
  • 「任意後見と法定後見の違いがわからない」
  • 「すでに認知症の兆候がある親に、何かできることはあるか」
  • 「成年後見制度を使いたいが、何から始めればいいか」

まず結論

CONCLUSION

成年後見制度は、認知症・知的障害・精神障害などで判断能力が低下した方を、法律の力で支援する仕組みです。

この制度には大きく2種類あります。

どちらを選ぶかは、「今、親の判断能力がどの程度あるか」によって変わります。


成年後見制度が必要になる場面

以下のような場面で、成年後見制度が関係してきます。

こうした場面で、本人の代わりに契約や財産管理をする「後見人」をつける仕組みが成年後見制度です。


任意後見と法定後見の比較

表は横にスクロールしてご覧いただけます
比較項目任意後見法定後見
いつ使うか判断能力があるうちに準備する判断能力が低下した後に申し立てる
後見人を選ぶのは本人家庭裁判所
始め方公証役場で契約書を作成する家庭裁判所に申し立てる
柔軟性内容をカスタマイズできる制度の枠組みに沿う
取消権原則なしあり(悪質商法などへの対応可能)
報酬契約による家庭裁判所が決定

任意後見制度

一言でいうと

「判断能力があるうちに、将来の自分を守る契約を結んでおく制度」です。

認知症になったときに備えて、「この人に財産管理をお願いしたい」と自分の意思で決めておきます。


始め方(3つのステップ)

ステップ1:信頼できる人を選ぶ

家族・友人・司法書士・弁護士など、誰でも後見人候補になれます。

ステップ2:公証役場で契約書を作る

任意後見契約は、公正証書で作成することが法律で義務づけられています。「お願いしたい内容」を公証役場で正式な書類にします。

ステップ3:判断力が低下したら、家庭裁判所に申し立てる

実際に認知症などになったとき、家庭裁判所が「任意後見監督人」を選びます。この監督人が選ばれた時点で、後見がスタートします。


任意後見の3つのタイプ

任意後見には、使い方によって3つのパターンがあります。

将来型(もっとも一般的)

契約だけ先に結んでおき、将来必要になったときに発動する。判断能力がしっかりしている段階で準備しておく、標準的な使い方です。

移行型

元気なうちは「財産管理の委任契約」として財産の管理をお願いし、判断能力が低下したら「任意後見」に移行する。継続的なサポートが必要な場合に向いています。

即効型

軽度の認知症がすでに進んでいるが、契約能力はまだ残っている場合に活用する。判断能力があるかどうかの確認が重要です。


メリット

デメリット


法定後見制度

一言でいうと

「判断能力が低下した後に、家庭裁判所が後見人を選ぶ制度」です。

すでに認知症などで判断能力が低下している場合、家族などが家庭裁判所に申し立て、裁判所が後見人を選任します。


法定後見の3つの類型

本人の判断能力の程度によって、3つに分かれます。

表は横にスクロールしてご覧いただけます
類型対象後見人の権限
後見判断能力がほとんどない方財産管理・契約全般の代理と取消
保佐判断能力が著しく不十分な方重要な行為の同意と取消
補助判断能力が不十分な方特定の行為の同意と取消

始め方(3つのステップ)

ステップ1:家庭裁判所に申し立てる

本人・配偶者・4親等内の親族・市町村長などが申立てできます。

ステップ2:裁判所が調査・審理する

本人の判断能力を医師が鑑定し、裁判所が類型を決定します。

ステップ3:後見人等が選任される

裁判所が後見人を選びます。候補者を立てることはできますが、希望通りになるとは限りません。弁護士や司法書士など専門家が選ばれることも多いです。


メリット

デメリット


結局、どちらを選べばいいのか

判断の起点は「今、親の判断能力があるかどうか」です。

親の判断能力がまだしっかりしている場合

任意後見を検討するタイミングです。親自身が「誰に・何を任せるか」を決められる段階で準備しておくことで、選択肢が広がります。家族信託と組み合わせると、より柔軟な対策が可能です。

すでに認知症の症状がある場合

診断名だけで選択肢が決まるわけではありません。任意後見契約の内容を理解して判断できるかを確認し、難しい場合には法定後見などの利用を検討します。すでに任意後見契約がある場合は、監督人選任の手続きも確認してください。

どちらに当てはまるかわからない場合

「うちの親はどちらに当てはまるか」という判断は、専門家への確認が必要です。司法書士・行政書士・地域包括支援センターへの相談が、判断の近道になります。


2026年時点での制度改正の動向

成年後見制度は、制度開始から約25年で初めての大きな見直しが進んでいます。

成年後見・遺言制度を見直す改正法は、2026年6月17日に成立し、6月24日に公布されました。法律の成立と、新しい制度を利用できる施行時期は別です。

主な改正の方向性:

改正によって、「使いづらい制度」から「必要なときに使える柔軟な制度」へと変わることが期待されています。

本記事の後見・保佐・補助の説明と新制度の違いは、法務省の公式案内で施行日・経過措置と併せて確認してください。利用中の手続きが自動的に終了するという意味ではありません。


今の段階でできること

制度改正の動向にかかわらず、今の段階でできることがあります。

  1. 親が元気なうちに「もしものとき」の話をしておく
  2. 任意後見や家族信託の選択肢を、専門家に相談して整理しておく
  3. 地域の相談窓口や司法書士と「つながっておく」

制度を使うかどうかに関わらず、「準備したかどうか」は、いざというときの家族の負担に直結します。


まちさぽでできること

まちさぽは、成年後見制度の申し立てや法的手続きを行う機関ではありません。

ただし、以下のような整理をサポートできます。

「制度はわかったが、うちの場合はどうすればいいかわからない」という段階でも相談できます。


注意点

⚠ 注意本記事は一般的な情報提供を目的としています。成年後見制度の申し立て・契約書の作成・法的手続きは、司法書士・行政書士・弁護士などの専門家に依頼してください。

2026年の制度改正については、本記事執筆時点(2026年4月)の情報を基にしています。改正法の成立・施行状況については、法務省または専門家の最新情報をご確認ください。


まとめ

成年後見制度の基本は以下です。


状況整理から、まずご相談ください

初回相談で、現在の状況・必要な専門家・優先順位を一緒に整理します。LINEなら3分のチェックリストから始められます。

まちさぽへの相談について

成年後見・家族信託・相続・施設入居など、複数の課題が重なってきたとき、まちさぽは状況の整理をサポートします。

「何から手をつければいいかわからない」という段階でも相談できます。


親の老後を、ひとりで抱え込まないために。

まずは現在の状況を整理するところから始めましょう。

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参考資料・制度の確認先

更新日:2026年9月16日

制度の適用条件や手続きは、リンク先の最新情報と各窓口で確認してください。

庄司 有毅
この記事を書いた人
庄司 有毅しょうじ ゆうき
一般社団法人町田市地域支援協会 代表理事
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